2021年は無観客ながらも東京オリンピック・パラリンピックが開催され、日本中が熱狂した年でした。焼酎では全国的に広がる芋の病気に対抗して、農家のご協力の元新たな品種の芋での仕込みを目指し、そのままでも美味く、割るともっと美味い、香り高く味わい深い焼酎を目指しました。麹は大牟禮杜氏特注麹と日本醸造協会焼酎4号酵母で造った酛に、コナイシン芋を仕込み常圧蒸留。一次醪、二次醪ともに低温で発酵させ焼酎4号酵母由来の華やかな香りを引き出すように造りました。酵母由来の甘い香りスッキリとした味わいで、オススメの飲み方はソーダ割り。ぬるめのお湯割りだと甘みが強く感じられます。
今回25度は原酒とは異なり蒸留の際に末垂れと言われる蒸留後半部分を多く取りました。雑味、渋みが含まれている部分でもありますが旨味なども多く含まれます。この部分を多く入れることで味わいが増します。サツマイモの香ばしく甘い香りや旨味を感じる味わいで、オススメの飲み方は濃いめの水割りです。
2020年は試練の年だったように感じます。新型コロナウイルスによる生活環境の大きな変化・鹿屋市を襲った7月の豪雨災害・さつまいもの病気による不作等。
しかし困難な状況だからこそ、焼酎造りに真摯に向き合った年でもありました。
今年の海からの贈りものは、ロックで飲んで美味しい焼酎を目指し、麹に白麹エクセレントを使用し、紅はるかで仕込み、常圧蒸留で造りました。華やかな香りで、甘みが豊かに感じられます。お勧めの飲み方はロックで、水割りなら少し濃いめに、お湯割りだと温かめ。また、原酒は、炭酸割りにも最適です!
2019年は、さつまいもの特徴を最大限に引き出せる様に造りました。使用した原料は、白麹にコガネセンガン、蒸留方法は常圧蒸留のスタンダードな仕込みですが、麹の割合を多くして芋の醪を低温でゆっくりと発酵させ、香り・味わいを引き出し、さつまいもの「甘い香り、甘み、コク」が感じられる焼酎です。
ロックでも美味しいですが、お湯割りにすると香り、甘みが強く感じられます。
焼酎の香味は多様化してきており、欠点ではなく個性として評価されるようになってきています。
2018年は新たな試みを行いました。
使用したさつまいもはジョイホワイト。ジョイホワイトの特徴香であるフルーティーな香りを引き立たせるため、サツマイモを熟成させて仕込みました。常圧蒸留、減圧蒸留した原酒をブレンドし、ジョイホワイトのライチを思わせる香り、黒麹由来の甘み、旨味を感じられる焼酎となっております。
2017年の収穫時期前半は丸々とした芋が出来ており今年は豊作かと思われましたが、後半になるにつれて畑の収量は激減、さつまいもが不作の年となり、改めて自然との付き合いが難しいことを実感した年でもありました。
そんな厳しい状況の中でも、芋農家さん達に品質の良いサツマイモを納めて頂き、おかげさまで今年も旨い焼酎が出来ました。今年の海からの贈りものは、前年より試行錯誤しておりました米麹の割合を多くして仕込み、常圧で蒸留し、米の旨さと芋の香りがマッチした、味わい深い焼酎となっております。