苗つくり
2月初旬、ビニールハウス内に苗を作るため、種芋を植えていきます。
苗が育つまで約1ヶ月半は、ビニールハウス内の温度、湿度管理が大切です。
地元の契約農家と2人3脚で芋作りに入り、毎年違う自然の生業と対峙しながら、ベストを求めて呻吟してまいります。
杜氏と蔵人は製造期間を通して蔵に泊まり込み、24時間手作り蔵の限界まで挑みます。それは、まさに総力戦!
米麹は細心の注意を必要とします。麹菌と対話しながら最高を手繰り、各ブランドの仕込みを綿密なスケジュールで管理し、
瓶詰めの工程までも安心安全を第一に考え、よりおいしい焼酎をお届けするために、一丸となって挑戦は続きます。
2月初旬、ビニールハウス内に苗を作るため、種芋を植えていきます。
苗が育つまで約1ヶ月半は、ビニールハウス内の温度、湿度管理が大切です。
苗の生育中、さつまいも畑では植付けのために畝を立てていきます。
この畝にさつまいもの苗が植えられます。
4月初旬、さつまいもの植付が始まります。
約25cmほどに育った苗は切り取られ、さつまいも畑に植えられます。
これから約150日間、太陽の光を浴びながら、おいしいさつまいもへとゆっくり育っていきます。
9月初旬、さつまいもの収穫が始まります。
さつまいもの蔓を切り、畝から堀り上げていきます。
ひげ根などを取り除かれたさつまいもは、フレキシブルコンテナバッグに入れ、収穫の翌日には蔵へ納められます。
麹を造るための米を洗います。
表面についている糠分、ゴミ等を洗い流します。
ドラムに米と水を入れ吸水させます。
米の種類、粒の大きさなどにより吸水させる時間が変わります。
浸漬後、水を切った米を蒸気で蒸します。
蒸すことにより米のデンプンがα(アルファ)化し、麹の酵素作用を受けやすくなります。蒸し上がりは「外硬内軟」といわれる外側が硬く、内側が軟らかい蒸米になります。
蒸米に種麹を振り、約40時間培養します。
麹はデンプンをブドウ糖に変える糖化酵素の生産、醪を雑菌から守るクエン酸を生産します。
酵母と水を入れたタンクに麹を入れます。
酵母を増やすことが目的で醪の元になることから、酒の母「酒母」と言います。麹を仕込んでから約6日かけ、温度管理をしながら酵母を増やしていきます。
さつまいもは収穫された翌日には入荷します。
この時はまだ土が付いたままなので水で綺麗に洗います。
洗われたさつまいもを選別します。
さつまいもの病害部分や傷み部分を取り除き、大きさを揃えるため大きなさつまいもは割ります。主原料であるさつまいもの選別は、出来上がる焼酎の香味に影響するのでとても重要な工程です。
選別後、さつまいもは芋蒸器に入れ蒸気で蒸します。
さつまいもの品種、大きさ、収穫時期などで蒸す時間は異なります。
蒸したさつまいもを適温まで冷やし、細かく砕いて酒母と水が入ったタンクに仕込みます。
仕込後は発酵タンクへ移しアルコール発酵させます。
さつまいもを仕込んでから約9日間、アルコール発酵させます。
タンクの中ではさつまいものデンプンを麹の糖化酵素がブドウ糖へ変え、酵母がブドウ糖を代謝してアルコールを造ります。またその際焼酎の香気成分も生成されます。
発酵が終わった二次醪は蒸留機に移し蒸留します。
昔ながらの常圧蒸留では、芋らしい香り豊かな焼酎に、減圧蒸留では華やかでフルーティーな香りの焼酎ができます。
蒸留してできた原酒のアルコール分は約38度です。
蒸留後、余剰な油性成分や異物を取り除くためろ過された原酒はタンクで貯蔵します。
貯蔵することで、ガス臭などが抜けてまろやかな焼酎になります。
原酒に水を入れて度数を25度にします。
割水直後は味わいが荒いので、和水タンクで約1ヶ月ほど貯蔵します。
割水された焼酎は1か月の和水期間を経て、焼酎の味が落ち着いてから瓶詰めを行ないます。
瓶詰めは、異物が混入しないよう細心の注意を払いながら行ないます。
最後は人の目で確認。熟練の検査員はラベルの0.5㎜のズレにも気がつきます。
仕上がった商品は、全国へ向けて出荷されます。